小児の近視最新治療マイオピン
小児の近視について
小児の近視に関わらず、日本では2人に1人が近視と言われています。
先進国において近視は視力障害の主要な原因であり、近視は主に小児期に進行します。また、高度な近視の場合は、視力喪失、黄斑変性症、網膜剥離、緑内障などの眼疾患に発展する可能性があります。
近視とは、遠くを見るときにピントが網膜より前に結んでしまい像がぼやける状態です。子どもの近視進行は眼球が楕円形に伸びてしまうこと(眼軸長が伸びる)が主な原因です。一度眼軸が伸びてしまうと、もどることがありません。そのため、眼軸長の伸びを抑えることが近視の進行を抑制するためには重要です。
低濃度アトロピン点眼薬(マイオピン)
アトロピン配合点眼薬には眼軸の伸展を抑制する効果があると言われ、近視の進行を遅らせることが統計的にも臨床的にも有意義な効果が確認されています。
アトロピン1%点眼を使用した近視治療は近視抑制を強力に抑制しますが、散瞳(瞳孔が拡がる状態)による眩しさ、目の調節機能(ピントを合わせる機能)の低下による読み書きの困難、アレルギー症状など、不快感や副作用が強く長期間継続して使用するのは困難であります。
最近の研究から副作用が少なく近視の進行抑制効果があることが分かり、このことから当院では、低濃度アトロピン点眼薬を使用した、小児期の近視進行抑制治療を行っています。
※本治療は近視の進行を抑制するものであり、近視がまったく進行しないわけではありません。視力を回復する治療ではありません。
- 対象は6歳~12歳の学童の方(12歳以上の方でも対応は可能です)
- 3か月ごとの定期的な通院が可能(要予約)
- 就寝前に必ず点眼が可能(2年間以上の継続が推奨)
治療に使う点眼薬
・低濃度アトロピン点眼 (製品名:マイオピン)
・リジュセア®ミニ点眼0.025%(参天製薬)発売に先立ち、マイオピン0.025%を原則処方としております。
・点眼方法 両眼1日1回就寝前点眼 (1か月に1本使い切り)
※点眼は開封してから1か月後に必ず破棄。感染症などのリスクを避けるため残量があっても破棄してください。
診察カテゴリ | 内容 | 価格(税込) |
検査1 | 屈折・視力など | 1,000円 |
検査2 | 眼軸測定 | 1,000円 |
検査3 | 眼鏡処方 | 1,000円 |
診察 | 前眼部など | 1,000円 |
処方 | マイオピン0.025% | 4,300円 / 本 |
治療の流れ
- 初診時検査、診察
検査を行い近視の有無、治療適応について診察を行います。
必要に応じて、調節麻痺薬での屈折検査や眼鏡処方なども行います(以降は自費診療となります)。 - マイオピン処方
点眼薬の説明ならびに同意確認の上、マイオピン点眼を1ヶ月分(1本)処方します。 - 1か月後検査、診察
検査および診察にて継続可能か判断し、問題が無ければ2ヶ月分の点眼薬を処方します。 - 2ヶ月後検査、診察
2ヶ月後の検査および診察にて問題がなければ、以降は3ヶ月毎の定期検査となります。
- 3ヶ月毎 定期診察
3ヶ月毎の定期検査および診察を行なっていきます。
※ 眼軸測定を行った場合、
検査1 + 検査2 + 診察 + マイオピン(0.025%) x 3本 = 15,900円
※上記診療の流れは一例になります。検査内容は適宜変更する場合がございます。
・患者さんの都合で治療が中断になる場合、いかなる理由であっても返金はいたしません。
・院長の判断で中止する場合は個別に対応いたします。
※この治療は自由診療です。(保険診療や子ども医療費助成制度は適応されません)
※混合治療になるため低濃度アトロピン点眼治療中は近視に対する保険診療はできません。
マイオピンQ&A
よくあるご質問は下記のページよりご確認下さい。